Friday, October 20, 2017 12:02 PM

海洋権益拡張の決意裏付け 中国、尖閣領海侵入常態化

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)は18日の党大会初日の演説で「海洋強国の建設を加速させる。自国の正当な権益を決して放棄しない」と述べ、海洋権益拡張に強い決意を表明した。沖縄県・尖閣諸島周辺では決意を裏付けるように、公船による領海侵入が常態化、昨年押し寄せた漁船団に民兵を同乗させていたことも判明した。一方、中国の漁民からは出漁を敬遠する声も上がる。

 「地元当局がさかんに釣魚島(尖閣諸島の中国名)周辺への出漁を促していた」。9月、東シナ海に面する福建省石獅市の祥芝中心漁港。大量のアジやサバが水揚げされる中、50代の男性が昨年夏の状況を振り返った。

 尖閣周辺では昨年8月、中国漁船200〜300隻が押し寄せ、一部漁船と海警局の公船が領海侵入を繰り返し、日中関係が一気に緊張した。(共同)