Tuesday, October 24, 2017 10:44 AM

建設石綿被害、2社に責任 国と合わせ3億円賠償命令

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み肺がんなどになったとして、神奈川県などの建設労働者や遺族61人が国と建材メーカー43社に約16億7000万円の損害賠償を求めた第2陣集団訴訟の判決で、横浜地裁は24日、国とメーカー2社に対し、計約3億円を原告39人に支払うよう命じた。

 全国6地裁で起こされた同種の集団訴訟で企業側の責任を認めたのは、昨年1月の京都地裁判決に続き2例目。2社は業界大手ニチアス(東京)とノザワ(神戸市)だが、業界シェア約10%以上のメーカーの責任を認定した京都地裁判決から後退した形となった。

 一方、国の責任認定は6例目で、原告側の弁護団は「司法判断が揺るぎないものとして確立された」としている。(共同)