Thursday, October 26, 2017 10:45 AM

新燃岳噴火で解約8000人超 鹿児島・霧島の宿泊施設

 鹿児島県霧島市は26日、宮崎県境の新燃岳(1421メートル)が約6年ぶりに噴火して約2週間の23日までに延べ8194人が宿泊を解約し、経済損失額は推計約2億5000万円に上ると発表した。活発な火山活動の長期化が懸念される中、市は火口から約3キロ圏に設定された警戒範囲外側の観光地などへの訪問は安全だとして客離れを食い止めようと懸命だ。

 市は宿泊施設62カ所を調査。回答した29カ所のうち24カ所で宿泊の解約があった。火口から約6キロの観光名所・霧島温泉郷周辺が大半を占めており、年末年始の予約も低調という。テーマパークなどの観光施設でも延べ1864人が利用を取りやめた。

 新燃岳が爆発的噴火をした2011年は、発生約2カ月間で霧島市の経済損失は19億5000万円に上ったとされる。市観光課の八幡洋一課長は「麓のホテルや旅館は安全な場所にあり通常営業している。正確な情報発信に努めるほか、割引制度導入も検討したい」と観光客の引き留めに躍起だ。(共同)