Thursday, October 26, 2017 10:48 AM
不法入国者の中絶阻止図る 米政権「選ぶ権利」に介入
トランプ政権が、不法入国した少女(17)の人工妊娠中絶阻止へ強硬措置を打ち出し、法廷闘争に発展した。「醜悪な権力乱用」と米メディアは批判、少女の中絶は認められた。人権団体は25日の声明で「正義が認められた」とする一方「女性の選ぶ権利に対する政権の介入は今後も続く」と警鐘を鳴らした。
少女は中米出身で9月に不法入国。拘束され、今月22日時点で妊娠15週半を迎えていた。テキサス州で手術の許可を得たが、トランプ政権は中絶中止を要求。収容施設からの外出を禁じ、宗教関連施設で胎児の生命の重要性について説明を受けさせ翻意を迫った。少女は「米政府は私を強制的に出産させようとした」と話した。
裁判は人権団体が原告として訴え、政権側は不法滞在者には合衆国憲法の権利が完全には認められないと主張した。連邦地裁は18日、中絶の容認を政府に命じた。政権側は不服として上訴したが、24日の高裁判決でも判断は覆らず、少女は翌25日に手術を受けた。(共同)
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