Friday, October 27, 2017 5:46 PM

「先入観なく鑑賞を」 障害有無示さず作品展示

 障害のあるアーティストらが制作した多彩な芸術作品を紹介する「ミュージアム・オブ・トゥギャザー」が、31日まで東京・南青山のギャラリーで開かれている。境界線のない社会の実現を目指そうと、あえてハンディキャップの有無を示さず、健常者の作品と並べて展示。企画側の担当者は「先入観なく鑑賞し、作品を自然な感覚で受け止めてほしい」と話す。

 作品を展示しているのは23人。枯れ葉を折り紙のようにして作った動物や、カラフルな色合いの絵画など独創的な作品が並ぶ。車いすでも作品に近づけるようにと展示棚の下を広くしたり、手話で作品を説明したりするなど、会場を訪れた障害者が鑑賞しやすい工夫も凝らしている。

 発達障害などで音や光に過敏な人には、開場前に照明を落として特別に静かな環境をつくり出し、作品を鑑賞できる「クワイエットアワー」という機会を提供。担当者は「どんな人にも開かれた展覧会を目指した」と語っている。(共同)