Monday, October 30, 2017 10:47 AM
CO2濃度の上昇止まらず 16年、過去最高を更新
世界気象機関(WMO)は30日、地球温暖化に及ぼす影響が最も大きいとされる二酸化炭素(CO2)の大気中の世界平均濃度が2016年に403.3ppm(1ppmは100万分の1)となり、過去最高を更新したと発表した。15年より3.3ppmの増加で年間としては過去最大の増加量。上昇が止まらない状態だ。
WMOは、急速な濃度上昇は「気候システムに前例のない変化をもたらし、地球環境と経済に甚大な悪影響を与える」と警告し、各国に温暖化対策の枠組み「パリ協定」の履行など一層の温室効果ガス削減強化を求めた。CO2濃度は産業革命前の1750年と比べると45%増に達した。
今年11月7〜17日にドイツ・ボンで開かれる国連の気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)に先立ち公表した。WMOのターラス事務局長は「CO2など温室効果ガスを迅速に削減せねば、今世紀末までに気温上昇が危険な状況になりかねない。しかし現時点でCO2を大気から取り除く魔法のつえはない」と指摘した。(共同)
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