Tuesday, October 31, 2017 5:45 PM

米電力会社のトップ退任へ WH破綻で原発建設断念

 米電力会社スキャナは10月31日、ケビン・マーシュ会長兼最高経営責任者(CEO)が来年1月1日付で退任する人事を発表した。同社は今年7月末、経営破綻した東芝系の米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)に発注した原発の建設を断念したばかり。経営が混乱する中でのトップ退任で、事実上の引責辞任の可能性がある。

 スキャナがWHに発注したのは、サウスカロライナ州のV・Cサマー原発の2基。WHが経営破綻したことで完成までの追加費用が膨らみ、採算が合わないと判断して建設を断念した。

 後任のCEOにはジミー・アディソン最高財務責任者(CFO)、非常勤会長には現在の社外取締役がそれぞれ就く。アディソン氏は31日に「いくつかの難しい問題に取り組んでいる途中であることは理解している」との声明を出し、原発の建設断念を巡る混乱の収束を急ぐ考えを示唆した。(共同)