Wednesday, November 01, 2017 11:22 AM

ガザの境界管理引き渡し ハマス、分裂解消へ一歩

 イスラム原理主義組織ハマスは1日、実効支配するパレスチナ自治区ガザの境界管理を自治政府に引き渡した。約10年間続くパレスチナの分裂解消に向け、自治政府の主流派ファタハとハマスが10月に発表した「和解」の合意内容を履行した。ガザでは式典が開かれ、自治政府代表は「今日から全ての検問所の管理義務を引き受ける」と話した。

 ファタハとハマスは12月1日までに、ヨルダン川西岸とガザを統治する「国民和解政府」の発足を目指している。今回の権限移譲はその実現に向けた一歩となるが、焦点の一つであるハマスの武装解除を巡る協議は先送りされており、予断は許さない状況だ。

 ガザにはイスラエルとの間に四つ、エジプトとの間に一つの計五つの検問所があり、全ての検問所が自治政府の管理下に入った。エジプトとの境界にあるラファ検問所は11月中旬から運用が始まる予定という。式典にはファタハとハマスの和解を仲介したエジプト当局者も参加した。(共同)