Monday, November 06, 2017 5:50 PM
政府交渉役に巨額融資 コンゴ資源狙いスイス企業
スイスの資源商社グレンコアが2009年、アフリカ有数の資源国として知られるコンゴ(旧ザイール)の銅鉱山の権益を確保しようと、同国のカビラ大統領と親しいイスラエル人資産家に4500万ドル(約51億円)の融資をした疑いのあることが6日分かった。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した「パラダイス文書」の分析で判明した。
グレンコアはこれまで、旧フセイン政権下のイラクやアパルトヘイト(人種隔離)政策さなかの南アフリカでの制裁破りを批判されたほか、人権団体に環境汚染や鉱山での児童労働を告発されるなど、数多くの問題を指摘されている。パラダイス文書が同社のビジネスの一端を明らかにした格好となった。
ICIJによると、同社は09年、イスラエル人資産家ダニエル・ガートラー氏の会社に4500万ドルを融資。グレンコアはガートラー氏にコンゴ南部の銅鉱山の採掘権を確保するよう求めており「3カ月以内に同国政府の許可が取得できなければ、即時返金を要求できる」との条件付きだった。ガートラー氏はこの資金を利用し、コンゴ政府と交渉したとみられる。(共同)
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