Wednesday, November 08, 2017 11:43 AM

米分断の主張に「ノー」 不人気大統領との距離課題

 来年の中間選挙の前哨戦として全米が注目した7日投開票のバージニア州知事選で、「トランプ流」選挙戦を展開した共和党候補を民主党候補が大差で下した。米社会の分断をあおるメッセージに「ノー」を突きつけた有権者ら。上下両院で過半数議席の堅持を狙う共和党にとって、不人気の大統領との距離感が最大の課題となりそうだ。

 民主党のラルフ・ノーサム副知事がエド・ギレスピー元共和党全国委員長に勝利したと米メディアが伝えた直後、アジア歴訪中のトランプ大統領はツイッターに投稿。「エドは健闘したが、私を全面的に支持しなかった」と恨み節をつづった。

 ギレスピー氏は、不法移民や犯罪を容認しているとノーサム氏を中傷するCMを大量に放映したほか、19世紀の南北戦争で奴隷制を支持した南軍関連の像や記念碑の維持を主張。トランプ氏と重なる強硬な政策を掲げる一方で、応援演説は受け付けないなど大統領と距離を取る戦略を一貫させた。(共同)