Wednesday, November 08, 2017 5:52 PM

ボノさん釈明「心痛む」 租税回避地の法人所有

 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)による「パラダイス文書」の報道で、タックスヘイブン(租税回避地)に設立された法人の所有者として名前が挙がったロックバンドU2のボーカル、ボノさんは9日までに英紙ガーディアンを通じて「心を痛めた」とする声明を発表した。

 ICIJによると、ボノさんは租税回避地のマルタや英王室属領ガーンジーの法人を通じ、リトアニアのショッピングセンターを共同所有。テナント料で収益を上げるが、2010年に法人が行った会計処理で、法令上認められない税圧縮がなされた疑いが出ている。

 リトアニアの税務当局は報道を受け、この法人の課税調査を始めたと発表。ボノさんは「法人の経営者からは適切に納税していると聞いてきた。深刻に受け止めており、この報道を歓迎する」と強調。「租税回避地の当局が把握していることを誰もが分かるよう、公開の登記制度が必要だ」と透明性の確保を訴えた。(共同)