Friday, November 10, 2017 11:38 AM

神鋼不正原因は閉鎖性 再発防止へ監視強化

 神戸製鋼所は10日、アルミニウム製品などのデータ不正問題に関し、原因と再発防止策をまとめた報告書を公表した。問題の原因は閉鎖的な組織風土、納期優先や収益重視の経営、契約の順守に対する意識の低下があったためだと結論付けた。再発防止策として、各事業所やグループ会社への監視機能強化を盛り込んだ。川崎博也会長兼社長が経済産業省を訪問して報告し、謝罪した。

 10月12日に経産省から1カ月以内の報告を求められていた。ただ内容は具体性に乏しく、詳細な報告書は弁護士で構成する外部調査委員会が年内をめどにまとめる予定。その後、川崎氏ら経営陣の処分を決める。

 報告書では、本来はチェック機能を果たすべき品質保証の担当部署が不正に関与するなど、監視機能の不全が常態化していたと分析した。不正の大半を占めたアルミ・銅事業に関しては、十分な収益貢献を果たせてこなかった歴史的な背景があるとも指摘した。(共同)