Friday, November 10, 2017 11:39 AM

TPP首脳合意持ち越し カナダ、土壇場で異論

 米国を除く環太平洋連携協定(TPP)参加11カ国は10日、ベトナム中部ダナンで予定していた首脳会合を開けず、首脳間の大筋合意を持ち越した。9日の閣僚会合では米国抜きでの新協定発効に大筋合意したが、慎重派だったカナダが土壇場で異論を唱えた。11カ国は10日夜に急きょ閣僚会合を開き、再び調整した。

 安倍晋三首相は10日夜、記者団に対し「残念ながらカナダは首脳が閣僚の大筋合意を確認できる段階に至っていないとのことで、首脳会合は延期した」と述べた。交渉筋によると、カナダは自動車貿易の条件や知的財産ルールなどで合意していないと主張したとみられる。日本主導の議事運営にも不満があるという。

 現時点で11日までのアジア太平洋経済協力会議(APEC)期間中に首脳会合を開催できるめどは立っておらず、ベトナムでの大筋合意が見送られる可能性も出てきた。(共同)