Friday, November 10, 2017 11:39 AM

2国間通商でアジア再構築 トランプ氏、初の包括演説

 トランプ大統領は10日、ベトナム中部ダナンで、アジア政策について初の包括的な演説を行った。「われわれを束縛する」多国間の枠組みを拒否するとして環太平洋連携協定(TPP)離脱を正当化。インド太平洋地域各国に2国間の通商協定などに基づく「新たなパートナーシップ」を呼び掛け、関係を再構築する考えを表明した。アジアでも米国の利益を最優先する「米国第一」の姿勢を鮮明にした。

 安全保障分野では、南シナ海の実効支配を進める中国を念頭に、法の支配や航行の自由を尊重すべきだと強調。北朝鮮を巡り「核による脅しというゆがんだ空想を持つ独裁者」に将来を支配されてはならないと述べ、圧力強化に向けた結束を訴えた。

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)の関連会合で演説したトランプ氏は「自由で開かれたインド太平洋」を目指すとして、台頭するインドをはじめ地域各国との関係強化に意欲を表明した。(共同)