Tuesday, November 21, 2017 7:47 AM

アベノミクス是非で応酬 大塚氏、首相と初論戦

 安倍晋三首相の所信表明演説に対する各党代表質問が21日午前、参院本会議で行われ、政権の経済政策「アベノミクス」の是非などを巡り応酬があった。参院で野党第1党の民進党代表に就任し初の論戦となった大塚耕平氏は、アベノミクスが実質賃金の改善につながらず、格差を拡大させていると批判し、経済政策の転換を要求。首相は「富を生み出し多くの人が経済成長を享受できる社会を実現していく。そのためにアベノミクスを続け経済の好循環を加速させる」と反論した。

 首相は午後の衆院本会議で、人手不足が深刻化している保育士や幼稚園教諭の処遇改善に取り組む考えを表明した。衆院解散時に打ち出した幼児教育・保育の無償化より、保育士の待遇改善で待機児童解消を図るべきだとの保護者らの声を踏まえたとみられる。

 必要経費は最大で400億円規模になるとみられるが、財源確保のめどは立っていない。厚生労働省の2016年の調査によると、全産業の平均月収が30万4千円だったのに対し、保育士は21万5800円と9万円近い開きがあった。(共同)