Thursday, November 30, 2017 9:58 AM

北朝鮮との関係断絶要求 米「戦争なら政権破壊」

 国連安全保障理事会は29日、北朝鮮による新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を巡り緊急会合を開いた。ヘイリー米国連大使は「全ての国が北朝鮮との外交関係を断ち、軍事、科学、技術、商業上の協力を制限すべきだ」と述べ、関係断絶を要求。今回の発射で戦争に一歩近づいたとした上で「戦争になれば北朝鮮の政権は完全に破壊される」と警告し、軍事圧力を強めた。トランプ大統領が中国の習近平国家主席に石油供給を断つよう求めたとも明らかにした。

 安保理はこの日、ミサイル発射を非難する声明を出さず、新たな制裁決議採択を目指す具体的な議論はなかった。各理事国は発射が安保理決議に違反するとして非難し、中国を含めた各国が過去の制裁決議の厳密な履行を呼び掛けた。

 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は29日付で、新型ICBM「火星15」に関する写真を50枚近く掲載した。7月に発射した火星14より大型化した可能性があり、エンジンの推進力も向上したとみられる。小野寺五典防衛相は参院予算委員会で30日、推進力を2段階で持っている2段式の新型ICBMだったとの見方を示した。(共同)