Monday, December 04, 2017 10:06 AM

知識の質重視、表現力問う ページ数増、低正答率も

 大学入試センターは4日、現行のセンター試験の後継で2020年度に導入する「大学入学共通テスト」に向け、課題を検証するために11月に初めて実施した試行調査の問題と、結果の一部を公表した。出題では活用力など知識の質を重視し、冊子の総ページ数が増加。国語と数学Ⅰ・Aの一部で登場した記述式問題では、多様な資料から読み取った情報を基に考え、表現できるかが問われた。マークシート式の新たな問題形式では低正答率のものもあった。

 センターは、今回と来年秋の試行調査などを通じ難易度や問題構成、効率的な採点方法などを検討する。英語の試行調査は来年2〜3月に別途、実施。今回の結果はマーク式問題の答案のうち7割程度を採点した段階の速報値で、記述式の採点作業はベネッセに委託して来春までに結果を公表する。

 出題の狙いについて、センターは(1)「思考力・判断力・表現力」を発揮して解く問題を各科目の全ての分野で重視(2)初見の資料も扱い、どんな場面でも知識を活用できるかを確認ーなどと説明。文章や資料が増え総ページ数は現行より約2割増えた。担当者は「問い方を変化させて課題を確かめたかった」と語った。(共同)