Wednesday, December 06, 2017 10:28 AM

銀行資本規制、最終決定へ 健全性向上、日米欧が合意

 国際的に業務を展開する銀行に対し、財務の健全性向上を求める新たな資本規制が、7日に開かれる国際会議で最終決定される見通しとなった。健全性を計算する際のリスク資産の評価方法で、日米欧が歩み寄った。一定の猶予期間を経て、各国で適用されることになりそうだ。

 銀行に対する国際的なルールは「バーゼル規制」と呼ばれ、銀行の破綻を防ぐために財務の健全性を示す「自己資本比率」を8%以上に保つことが柱だ。世界の金融当局でつくるバーゼル銀行監督委員会が決める。第1弾に1988年合意し、その後も金融情勢の変化に応じて見直されてきた。

 現在議論している第3弾の「バーゼル3」は、リーマン・ショック後の2009年に本格検討が始まった。16年末の最終決定を目指していたが、自己資本比率の算出に用いるリスク資産の計算方法を巡って交渉が難航し延期した。トランプ政権の発足や、欧州の政治経済情勢が不安定となったことも足かせとなった。(共同)