Wednesday, December 06, 2017 10:30 AM

9条への自衛隊明記に賛否 自民・維新・希望は前向き

 参院憲法審査会は6日、約1年ぶりに実質的な議論を実施した。自民党は憲法9条に自衛隊の存在を明記する改正の必要性を訴え、野党の日本維新の会と希望の党も前向きに議論する考えを明らかにした。民進、共産両党と参院会派「希望の会(自由・社民)」は反対する意向を表明した。自民党と連立を組む公明党は見解を示さなかった。

 この日は「憲法に対する考え方」をテーマに各会派が自由討議した。自民党は、隣接県を一つの選挙区に統合する参院選「合区」解消の改憲も提起したが、公明党や希望の会は慎重姿勢を見せた。10月の衆院選を経て衆参両院で憲法論議が始まったものの、各党の立場の隔たりが改めて鮮明になった格好だ。

 自民党の磯崎仁彦氏は改憲対象として9条と合区解消、緊急事態条項、教育無償化・充実強化の4項目を検討していると説明。「憲法を論じることは国会に課せられた重大な使命だ」と活発な議論を呼び掛けた。9条への自衛隊明記について、古賀友一郎氏は「法的に不安定な状態を放置していいわけがない」と意義を強調した。(共同)