Wednesday, December 06, 2017 10:31 AM

米、エルサレムを首都認定 大使館移転へ、外交転換

 トランプ大統領は5日、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、商都テルアビブの米大使館をエルサレムに移転する方針を決めた。6日に正式発表する。米政府当局者が明らかにした。エルサレムの地位はイスラエルとパレスチナが交渉で決めるべきだとしてきた米政府の方針を抜本的に転換する。東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置付けるパレスチナは強く反発、中東情勢の混乱は必至だ。

 トランプ氏は5日、イスラエルやパレスチナ自治政府など中東の指導者と電話会談し、大使館移転の方針を伝えた。米政府当局者は同日、首都認定を「歴史的事実の確認」と説明した。

 中東の混乱とパレスチナ和平の頓挫を懸念する歴代米政権が避けてきた措置で、パレスチナ当局はヨルダン川西岸で抗議活動を行うと表明。サウジアラビアなどは「世界中のイスラム教徒の感情を刺激する危険な行為だ」と一斉に批判した。中東和平交渉の早期再開は絶望的となりそうだ。(共同)