Thursday, December 07, 2017 10:55 AM

懸念と評価、いずれも言及 政府、トランプ氏に配慮

 河野太郎外相は7日午後、エルサレムをイスラエルの首都に正式認定したトランプ大統領の発表について「中東全体の情勢が悪化し、中東和平を巡る状況が厳しさを増す懸念がある」と指摘した。同時に、発表内容には評価できる点もあると強調した。外務省で記者団に語った。

 ドイツや英国など先進7カ国(G7)から不支持の声が上がる中、北朝鮮をにらみ強固な日米同盟の維持を優先する立場から、米国に一定程度配慮した形だ。一方、イスラエルとパレスチナ双方と良好な関係を築き、中東地域での存在感を高める思惑もあるだけに、トランプ氏の中東政策に神経をとがらせている。

 トランプ氏の発表で前向きに受け取れる部分について、河野氏は(1)中東和平合意に向けた努力(2)2国間解決への支持ーに触れている点にあると説明。その上で「評価している」と述べた。首都認定自体への賛否には言及しなかった。テルアビブにある在イスラエル大使館の扱いに関しては「移動するつもりはない」と説明した。(共同)