Monday, December 11, 2017 10:33 AM

B型肝炎、再発患者勝訴 給付金格差を解消

 集団予防接種によるB型肝炎患者の救済を巡り、「発症から20年」を境に給付金が大きく減額されるのは不当だとして、慢性肝炎を再発した男性2人が、20年以上前の最初の発症ではなく「再発時」を基準に格差のない賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は11日、請求を全面的に認め、それぞれに1250万円(弁護士費用除く)を支払うよう国に命じた。

 片山昭人裁判長は、B型肝炎の病態などを踏まえ「再発によって質的に異なる新たな損害が生じた」と判断し、現行制度で20年以内に提訴した人と「同額」を損害と認定した。こうしたケースで初の司法判断。再発患者の救済拡大につながる内容で、制度の見直しを求める議論が起きそうだ。

 弁護団によると、同様の原告は全国に約80人。未提訴者を含めると相当数に上るとみられる。(共同)