Monday, December 11, 2017 10:33 AM

大林組、受注協力を要請 リニア工事、他ゼネコンに

 リニア中央新幹線関連工事を巡る入札妨害事件で、大手ゼネコン大林組(東京)が、名古屋市の非常口新設工事受注を希望しているとの意向を他のゼネコンに示し、協力を要請していたことが11日、関係者の話で分かった。東京地検特捜部は大林組土木部門トップの副社長(66)のほか、別工事を受注した鹿島を含む複数のゼネコンの幹部や担当者を任意で事情聴取し、受注に至る経緯の解明を進めている。

 JR東海によると、非常口新設工事の契約手続きは「公募競争見積方式」と呼ばれ、見積価格や技術、工事実績などを総合的に評価する一次技術提案で順位を決め、高い順から具体的な価格協議をする二次技術提案に移る仕組みだった。

 関係者によると、この工事には四つの企業・共同企業体(JV)が受注に関心を示した。大林組は手続きの過程で協力を要請し、これに応じたゼネコンが技術提案の際により高い見積価格を提示することで応じたとみられる。JVの一つは最後まで大林組と受注を競ったが、最終的に選ばれなかった。(共同)