Friday, December 15, 2017 10:44 AM

独立運動がつなぐ日越の絆 ベトナムで記念シンポ

 フランス植民地時代のベトナムの独立運動指導者ファン・ボイ・チャウと、彼への支援に尽力した静岡県袋井市出身の医師浅羽佐喜太郎(1867〜1910)の生誕150年を記念する国際シンポジウムが15日、ベトナム中部ゲアン省の省都ビンで開かれ、独立への熱意と友情が育んだ両国の交流について、研究者らが意見を交わした。

 ゲアン省出身のチャウ(1867〜1940)は、独立への支援を求めるため1905年に来日。運動を担う人材を育成するためベトナムの若者を日本に留学させる「東遊(ドンズー)運動」を主導した。浅羽佐喜太郎は資金不足に苦しんでいた日本滞在中のチャウらを物心両面で支え、多くのベトナム人から慕われた。

 今年2〜3月にベトナムを初訪問した天皇、皇后両陛下は、中部の古都フエでチャウの記念館を見学し、孫とも対面。両者の交流がクローズアップされた。袋井市では有志が「浅羽ベトナム会」を結成、交流活動を続けている。(共同)