Monday, December 18, 2017 11:29 AM

陛下退位後、住まい交換へ 皇太子家と、仮住居は高輪

 宮内庁は18日、天皇陛下の退位後、天皇、皇后両陛下と皇太子ご一家が住まいを交換されると正式に発表した。両陛下が先に皇居・御所を離れ、バリアフリー化などの工事の間、東京都港区の高輪皇族邸(旧高松宮邸)に仮住まいする。皇太子ご一家の住まいの東宮御所(東京・元赤坂)は、両陛下が上皇、上皇后となって移り住んだ後は、先例に倣い「仙洞御所」と呼ぶ。

 宮内庁は一時、高齢の両陛下の仮住まいを避けるため、皇太子ご一家が仮住まいを経て御所に移る案も検討した。しかし、同庁の西村泰彦次長によると「できる限り早期に新天皇が御所に移り、円滑に務めを開始するのが望ましい」という両陛下の意向もあり、今回の案に決まった。

 宮内庁は、旧高松宮邸の改修費や、御所と東宮御所の改修に伴う設計費など、必要経費の一部を2018年度当初予算案に盛り込む。仙洞御所は、エレベーターを設置するなど、バリアフリー化する。仙洞は本来、仙人が住む場所という意味とされたが、転じて上皇の住まいの呼称となった。(共同)