Tuesday, December 19, 2017 10:03 AM

ロシア主導の和平に積極姿勢 シリア大統領、国連批判

 内戦が続くシリアのアサド大統領は18日、暗礁に乗り上げている国連主導の和平協議は「何の成果も挙げていない」と批判、ロシア主導の和平協議なら新憲法制定や議会選挙実施に向けた実質協議に応じると表明した。国連による選挙監視も条件付きで受け入れると述べた。ロシアのロゴジン副首相らと会談後に記者団に語った。

 ロシア軍の支援を受けて軍事的優位を確立したアサド政権は、国連主導の協議で反体制派への妥協を拒否。今後は米国抜きで行われるロシア南部ソチでの協議が焦点との見方が強まっており、ロシアの影響力がさらに強まりそうだ。

 アサド氏はさらに、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討の主力となり、米軍の支援を受け北部ラッカ奪還を果たした少数民族クルド人勢力を「外国政府の指揮下でシリアの軍や国民と対立する反逆者」と非難、敵対姿勢を鮮明に打ち出した。(共同)