Tuesday, December 19, 2017 10:09 AM

「米国第一」力で追求 トランプ政権が新安保戦略

 トランプ大統領は18日、政権初の包括的な安保政策「国家安全保障戦略」を公表した。演説で「米国第一」に基づく戦略と強調し「米国は再び強くなる」と訴えた。中国とロシアを「米国に挑戦するライバル」と位置付けて対抗姿勢を示し、北朝鮮とイランを「ならず者政権」と非難した。圧倒的な軍事力の維持と経済再建を前面に打ち出し「力」によって米国の優位を保つ方針を示した。

 トランプ氏は、国際社会は「新たな競争の時代にある」と指摘。ライバル国に関与して信頼関係構築を目指した過去20年間の安保政策は見直しを迫られているとして、ブッシュ(子)政権やオバマ政権の路線の転換を主張した。「力による平和」の持論を貫き、軍事力の強化で国際秩序の安定を図る。

 新戦略は(1)米国民と米国土の防衛(2)米国の繁栄推進(3)力による平和の堅持(4)米国の影響力拡大ーを四つの柱に据えた。中国がインド太平洋地域で影響力を強めていると危機感を示し、ロシアが世界でサイバー攻撃を仕掛けていると批判。中ロを米国の価値観に反する世界の構築を試みる「修正主義国家」と指摘した。(共同)