Wednesday, December 20, 2017 11:09 AM

金融リスク防止に重点 中国、今後3年の経済方針

 中国共産党・政府が2018年の経済政策を話し合う中央経済工作会議は20日、今後3年は金融リスクの防止に重点を置くとの方針を確認して閉幕した。中国では不動産バブルや企業債務の拡大が深刻なレベルに達している。党・政府として対策が必要だとの強い危機感を示した。

 会議は「金融システムを揺るがすようなリスクは絶対に発生させない」と確認。不動産価格の高騰や債務拡大を抑える必要がある一方で、調整が強すぎても金融危機を誘発する恐れがあるため、3年かけて徐々にリスクを取り除くとみられる。環境問題の改善と貧困対策も重点課題とした。

 18年の金融政策は、引き締めにも緩和にも偏らない「穏健・中立」な方針を継続する。財政政策も「積極的な方向は変わらない」とした。ただ16年12月の工作会議が指摘した「適度に総需要を拡大する」との文言は入らなかった。北京の国際金融筋は「マクロ経済運営は今年と比べて、やや引き締め気味になるのではないか」と分析した。(共同)