Wednesday, December 20, 2017 11:12 AM

9条への自衛隊明記で2案 自民、改憲論点整理を了承

 自民党の憲法改正推進本部は20日、党本部で全体会合を開き、改憲を目指す4項目に関する論点整理を了承した。憲法9条改正について、安倍晋三首相(党総裁)が唱えた1、2項を維持して自衛隊の存在を明記する案と、「国防軍」創設を柱とする2012年の党改憲草案を念頭に、2項を削除して自衛隊の目的や性格をより明確化する案の両論併記とした。年明け以降、公明党や希望の党、日本維新の会などと協議に入りたい考え。各党との議論と並行して党改憲案の策定を進める。

 推進本部の細田博之本部長は会合終了後、改憲に関し「みんなが賛成して支持するような案でなければならない」と記者団に表明。与野党の枠を超えて合意形成を目指す意向を強調した。来年の通常国会への党改憲案提出に向けて議論を進めるものの、取りまとめ時期には言及しなかった。

 論点整理は「憲法改正に関する論点取りまとめ」と題し、9条と教育無償化・充実強化、緊急事態条項、参院選「合区」解消を巡る党内論議を集約した。(共同)