Friday, December 22, 2017 11:26 AM

国連総会が米批判決議 エルサレム首都、孤立鮮明

 トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と正式認定した問題で、国連総会(193カ国)の緊急特別会合は21日、米政府を批判し、認定の撤回を求める決議案を賛成多数で採択した。賛成は128、反対が9、棄権が35だった。米国の孤立ぶりが鮮明となったが、見込みよりも棄権が多く、賛成しないよう求めた米国の圧力が影響した可能性がある。日本は賛成した。

 パレスチナ自治政府のマルキ外相は「パレスチナの人々やイスラム教徒、世界中の自由な人々が勝利した。侮辱も脅迫も受け入れない」と強調。「首都認定」から3度目の金曜日となる22日には、パレスチナ自治区などでイスラム教の集団礼拝が行われた。抗議デモも行われる見通しで、決議採択を受けイスラエル軍との衝突が懸念される。

 米国のヘイリー国連大使は21日、議場で演説し、国連について「恥ずべきことに長い間イスラエルに対して敵対的だ」と批判。米国の考えが認められなければ拠出金を削減する考えを示唆した。エルサレムへの米大使館移転は「米国民の意思だ」と述べて正当化した。(共同)