Monday, August 08, 2016 10:34 AM

仕事への満足度、10年ぶり高水準に

 調査会社カンファレンス・ボード(CB)のまとめで、2015年の米労働者の仕事に対する満足度が過去10年で最高を記録したことが分かった。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、CBは労働者1565人を対象に調査を行い、15年に自分の仕事に満足したという人は49.6%で、前年の48.3%から増加した。満足度が高まった要因として、労働市場の改善、解雇の減少、賃金上昇率の改善、雇用機会の拡大などを挙げている。

 7月半ばにはJPモルガン・チェイスが窓口係や顧客サービス係など1万8000人の昇給を発表したほか、スターバックスも店で働く時給労働者の基本給を5%引き上げており、転職の機会が増えた労働者を喜ばせてひきつけを図る必要があるとの企業の認識が高まった兆候といえる。

 労働者の間でも安心感が広がっており、CB調査では50.6%が雇用の安定度に満足、58.8%は自分の仕事に強い関心を持ち、58.9%は同僚に満足していると答えた。州別で仕事への満足度が最も高かったのはテキサス(56.1%)で、全米では東半分より西半分の方が高い傾向にあった。所得別では、「仕事に満足している」という人が最も多かったのは年収12万5000ドル以上のグループで、61.2%に上った。

 一方、全体の約半分は仕事に不満を持っている。仕事の満足度に関わる23の要因のうち、最も満足度が低かったのは「昇進に関する会社の方針」で、「賞与」「勤務評定」「教育や研修制度」「自分の仕事に対する認知」と続いた。