Thursday, January 04, 2018 10:42 AM

首相、年内改憲発議に意欲 「国民にあるべき姿提示」

 安倍晋三首相は4日午後、三重県伊勢市で年頭記者会見に臨み、憲法改正の早期の国会発議実現に意欲を示した。「今年こそ、憲法のあるべき姿を国民にしっかり提示し、改憲に向けた議論を一層深める。自民党総裁としてそんな1年にしたい」と述べた。年内発議を視野に入れた発言。野党に具体的な改憲案提出も呼び掛けた。北朝鮮が強行する核・ミサイル開発に触れ「従来の延長線上でなく、国民を守るため真に必要な防衛力強化に取り組む」と強調した。

 政府高官は同日、発議の時期に関し「秋の臨時国会がヤマ場となる」と記者団に表明。秋を逃せば、与野党対立が強まる来夏の参院選が近づき、早期の発議が難しくなるとの認識を示した。

 首相は、改憲を巡り「今後も国民主権などの基本理念は変わることはないが、時代の変化に応じて議論するのは当然だ」と説明。「各党が具体的な案を持ち寄り、衆参両院の憲法審査会で活発な議論が行われる中で、国民的な理解が深まる」と指摘した。「スケジュールありきではない。与党、野党にかかわらず、広い合意が形作られることが期待される」とも述べた。(共同)