Monday, January 08, 2018 10:49 AM

電力8社、原燃支援縮小 核燃サイクルに債務保証料

 原発の使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル事業」を担う日本原燃(青森県)に対し、関西電力や中部電力など大手電力計8社が経営支援を縮小したことが8日、関係者への取材で分かった。電力小売りの全面自由化によって経営環境が厳しくなったため。免除していた借入金や社債の債務保証料の支払いを要求し、原燃は応じている。

 日本原燃は原発を持つ大手電力9社と日本原子力発電が経営を支えている。ただ東京電力は経営再建を理由に新規の債務保証をしていない。大手電力の支援縮小が加速すれば、核燃料サイクルの土台は大きく揺らぐ。

 日本原燃は東電福島第1原発事故による原発の運転停止により、経営の先行きが見通せなくなった。中核となる使用済み燃料の再処理工場は2018年度上半期の完成を目標としていたが、トラブルが続き操業のめどは立っていない。(共同)