Tuesday, January 09, 2018 11:05 AM

オートリブ、CESで先進車両を発表へ

 スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは、ラスベガスで9日開幕する家電見本市「CES2018」で、先進技術研究用の車両「ラーニング・インテリジェント・ビークル(LIV)2.0」を発表する。

 同社のプレスリリースによると、この車は、音や手の動きなどを感知するいくつかのセンサーを使ってドライバーや同乗者の指示や気分を感知し、乗員と意思を通じ合わせる。リサーチ部門のオラ・ボストロム副社長は「車はスマートフォンとは使い方が違い、身の安全を委ねる乗り物であるため、自動運転車の開発や導入には人間と機械の操縦・制御機能の共有や相互信頼が非常に重要」と指摘する。

 同社は前回の「CES2017」で初代LIVを発表した。今回の2.0バージョンでは、ヒューマン・マシン・インタラクション分野をさらに改善しており、同社はこれで自動運転車が消費者により近づくと考えている。LIV2.0は、深層学習アルゴリズムを使ってドライバーの視線、感情、認知負荷、眠気、手の位置、姿勢などを感知し、これらの情報をデータと組み合わせてより安全で快適な運転体験の提供を図る。

 オートリブは、中核となる自動運転プラットフォームのハードウェアやソフトウェアの開発以外の分野でもいくつかの戦略的提携を実施している。17年10月にはマサチューセッツ工科大学(MIT)の加齢研究所(エイジラブ)と自動運転分野の研究で提携し、半自動運転車でより安全・快適な運転体験を提供するために、ドライバーの状態を理解し対応する人工知能(AI)システムの開発に取り組んでいる。

 その前にはオーストラリアのシーイング・マシン(Seeing Machine)と自動運転車向け次世代ドライバー監視システム(DMS)の開発で提携し、目の位置、注意力、疲労度などを測定して注意力低下や居眠り運転を感知する高度なDMSの開発に取り組んでいる。

http://supplierinsight.ihsmarkit.com/news/5243213/ces-2018-autoliv-to-unveil-learning-intelligent-vehicle-20