Tuesday, January 09, 2018 11:11 AM

政府、韓国の新方針に抗議 「合意踏みにじられた」

 政府は9日午後、慰安婦問題の最終解決を確認した日韓合意を問題視して新方針を発表した韓国に反発し、東京とソウルの外交ルートを通じて抗議した。2015年12月に朴槿恵政権当時の韓国と結んだ合意に関し、政府は「日韓関係の欠くべからざる基盤」(安倍晋三首相)と位置付けている。政府筋は「韓国に合意を踏みにじられた思いだ」と強調した。

 政府内では、韓国の文在寅政権に対する不信感が広がった。韓国側が求める平昌冬季五輪への首相出席を巡っては「そういう雰囲気にない」(政府関係者)とする慎重論が勢いを増している。日韓関係は冷え込む公算が大きい。

 河野太郎外相は韓国の対応を「合意で最終的かつ不可逆的な解決を確認したにもかかわらず、さらなる措置を求めることは、全く受け入れられない」と非難。「合意は国と国の約束。政権が代わっても、責任を持って実施しなければならないというのが、国際的かつ普遍的な原則だ」とも訴えた。(共同)