Thursday, January 11, 2018 11:32 AM

尖閣接続水域に中国軍艦艇 初の潜水艦、政府が抗議

 防衛省は11日、沖縄県・尖閣諸島の大正島周辺の領海外側にある接続水域で、潜った状態の外国の潜水艦1隻と中国海軍のフリゲート艦1隻が航行するのを確認した。領海侵犯はなく、2隻は同日午後に接続水域を出た。海上自衛隊が情報収集と警戒監視に当たり、防衛省は潜水艦も中国海軍のものとみて、中国側の狙いを分析している。海上警備行動は発令しなかった。潜航した外国の潜水艦が日本の接続水域に入ったのは2016年2月以来6回目で、尖閣諸島周辺では初。

 首相官邸は危機管理センターの情報連絡室で情報を収集し、分析。菅義偉官房長官は11日の記者会見で「中国側に関係改善の流れを阻害することがないように強く求めていきたい」と述べた。杉山晋輔外務事務次官も中国の程永華駐日大使に重大な懸念を伝えたが、中国国防省は、尖閣を中国固有の領土として「正当で合法な行動」と主張。日本の抗議に対し「あらゆる必要な措置を取り、領土主権を守り抜く」と反発を強めた。

 小野寺五典防衛相は11日、防衛省で記者団に「緊張を一方的に高める行為で深刻に懸念している」と語った。(共同)