Monday, January 22, 2018 11:16 AM

聖職者の性的虐待問題が影 法王のチリ、ペルー歴訪

 ローマ法王フランシスコが21日、チリ、ペルー歴訪を終えた。アルゼンチン出身で中南米では絶大な人気を誇る法王だが、チリではカトリック聖職者による未成年者への性的虐待問題を巡る法王庁(バチカン)の対応や自らの発言に批判が付きまとい、訪問に影を落とした。

 「許しを請い、被害者を最大限支援しなければならない」。法王は16日、チリの首都サンティアゴで政府関係者らを前に虐待問題を謝罪した。バチカンによると法王は同日、被害者らと面会し、共に祈り涙を流した。

 同国の著名な聖職者だったカラディマ神父については長年にわたり被害者らが虐待を訴え、バチカンは2011年にようやく処分。しかし法王は15年、同神父の側近で虐待を知りながら沈黙した疑いが持たれているフアン・バロス神父を南部オソルノの司教に任命し、問題を蒸し返した。(共同)