Wednesday, January 24, 2018 11:14 AM

首相「自衛隊明記は責任」 9条改憲、議論促す

 安倍晋三首相は24日に始まった衆院本会議の代表質問で、憲法9条に自衛隊の存在を明記する自身の改憲案について「自衛隊員に、憲法違反かもしれないが何かあれば命を張ってくれと言うのは無責任だ。議論が行われる余地をなくすことが私たちの世代の責任ではないか」と述べ、各党の議論を強く促した。立憲民主党、希望の党は首相の改憲方針に反発した。今国会の焦点となる「働き方改革」関連法案を巡っても与野党対立が鮮明となった。

 9条への自衛隊明記案に関し、首相は「自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない」と説明した。憲法は国の理想の姿を示すものだとして「時代の節目にあって、どのような国造りを進めていくのかという議論を深めるべき時に来ている」とも訴えた。

 立憲民主党の枝野幸男代表は、憲法は主権者が政治権力を制限するルールだと指摘。「一党独裁国家でない限り、理想の姿は各政党が綱領や政策で示し、選挙を通じて修正していくものだ」と首相の憲法観に反論した。希望の党の玉木雄一郎代表も自衛隊明記案を「戦力および交戦権の不保持を定めた2項との矛盾を固定化、明文化することになる」と問題視した。(共同)