Wednesday, January 24, 2018 11:15 AM

米資金凍結「深刻な危機」 国連のパレスチナ難民支援

 来日中の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のクレヘンビュール事務局長は24日、東京都内で共同通信のインタビューに応じた。トランプ米政権が決めた資金拠出の一部凍結は同機関設立以降「最も深刻な財政危機」をもたらしていると指摘。「支援資金を政治的な圧力に使うべきではない」と述べ、米政権に懸念を示した。

 UNRWAへの最大の資金拠出国である米国は16日、予定していた拠出金1億2500万ドル(約137億円)のうち6500万ドルの支払いを凍結。緊急支援を含む米国の今年の拠出は、昨年同様の総額3億6000万ドルが見込まれていたが、これまでに受け取ったのは6000万ドルだけだという。

 UNRWAはヨルダンやシリアなどで暮らす530万人以上の難民に支援を提供し、小中学校も運営する。クレヘンビュール氏は「解決策を見つけなければ、地域の安定と安全にも影響を及ぼすだろう」と語った。(共同)