Thursday, February 01, 2018 11:14 AM

議長初采配で利上げも FRB、パウエル時代へ

 米連邦準備制度理事会(FRB)は1月31日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に公表した声明で「経済活動は堅固なペースで拡大している」との景気判断を維持し、政策金利を徐々に引き上げる方針に変わりがないことを強調した。FRBは、2月3日付でパウエル理事が議長に昇格。議長として初采配を振る3月20、21日の次回委員会で追加利上げを決める可能性が高まってきた。

 2月3日に1期4年の任期を終えて退任するイエレン現議長は2015年12月、世界的な金融危機リーマン・ショック後から7年間続いた事実上のゼロ金利政策を解除し、9年半ぶりの利上げに踏み切った。16年は利上げが1回だったが、景気拡大に伴って、17年は3回実施した。

 FRBは18年も3回の利上げを見込むが、17年末に成立した税制改革法に基づく巨額減税が景気を押し上げれば、年4回もあり得る。イエレン氏は「減税が今後数年間、経済活動を押し上げるだろう」と予想。国際通貨基金(IMF)は18年の米経済の成長率見通しを2.7%に上方修正した。米大手取引所CMEグループが投資家の先物取引から算出した3月の利上げ確率は、80%程度に達している。(共同)