Friday, February 02, 2018 10:21 AM
米、核使用の制限緩和へ トランプ政権が戦略転換
トランプ政権は2日(日本時間3日)、新たな核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」を公表する。米国や同盟国が通常兵器などによる攻撃を受けた場合の反撃にも核使用を排除しない方針を表明し、低爆発力の小型核弾頭の新規開発を盛り込む見通し。「核兵器なき世界」を目指したオバマ前政権からの戦略転換が鮮明になる。
米政府がNPRを発表するのはオバマ前政権下の2010年以来。新指針の草案によると、核近代化を急ぐ中国やロシア、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を名指しし「かつてなく広範で高度な核の脅威」に直面していると、安全保障環境の著しい悪化を指摘。優位性維持に向け、核政策の軸足を不拡散から抑止力強化に移行させた。
核使用に関しては「死活的利益を守るための極限の状況」に限定した前政権の方針を踏襲する一方、市民や基幹インフラへの「重大な戦略的非核攻撃」を受けた場合も考慮し、破壊力の強い通常兵器や大規模なサイバー攻撃に対する反撃の余地を残した。核の先制不使用も否定する方向だ。(共同)
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