Tuesday, February 06, 2018 11:10 AM

仏日の高速炉研究見直しか 地元報道、出力規模を縮小

 日本がフランスとの共同研究を目指す高速炉実証炉「ASTRID(アストリッド)」について、フランス側が出力規模の大幅縮小を検討している、などとフランスメディアが6日までに報じた。高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の廃炉を決定した日本は、高速炉の開発にアストリッドを活用したい考えで、日本側専門家からは影響を指摘する声が上がっている。

 高速炉は、核分裂反応に高速の中性子を使う特殊な原子炉。日本の高速炉開発は4段階で進む計画で、アストリッドは3段階目に当たる実証炉建設に向けてデータなどを得るためのプロジェクト。日本が開発を進める上で不可欠とみられている。

 フランス経済紙レゼコー(電子版)は1月末、フランス原子力庁(CEA)がアストリッドの計画を見直し出力規模を60万キロワットから10万〜20万キロワット程度に縮小するよう政府に提案したなどと報じた。(共同)