Wednesday, February 07, 2018 11:00 AM

自民、首相案で調整開始 自衛隊明記の9条改憲

 自民党の憲法改正推進本部(細田博之本部長)は7日、全体会合を党本部で開き、憲法9条改正を巡り、戦力不保持と交戦権否認を定めた2項を維持しながら自衛隊の存在を明記する安倍晋三首相(党総裁)案で意見集約を開始した。ただ2項を削除して自衛隊の目的や性格を明確化する案を推す意見も収まらなかった。首相案への根強い反対論が浮き彫りになった格好で、調整は難航必至だ。

 細田氏は全体会合で「9条改正の具体案を煮詰めていきたい。延々と議論しても生産性がない。国民の理解を得て幅広く支持されることが最も重要だ」と述べ、首相案での早期集約に意欲を示した。3月25日の党大会で改憲案を公表する予定で、それまでに9条改正案を一本化できるかどうかが焦点となる。

 全体会合では中谷元・元防衛相が、9条2項について「自衛権の発動を妨げるものではない」などと改める2012年の党改憲草案について説明。草案を尊重するよう求める石破茂元幹事長の要請を踏まえた。(共同)