Thursday, February 08, 2018 11:23 AM

米空爆で政権側100人超死亡 シリア、内戦混迷拍車へ

 シリア東部デリゾール近郊で7日夜から8日未明にかけて、米軍主導の有志連合がシリアのアサド政権側の部隊を空爆し、CNNによると政権側の100人以上が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦で米軍と連携する少数民族クルド勢力の陣地に、政権側が攻撃を仕掛けたため反撃したという。

 ISが壊滅状態に陥った後、シリア東部の支配地域を巡って深まっていたクルド人勢力とアサド政権との対立が、戦闘に発展した。米軍の攻撃で多数の死傷者を出した政権側の反発は必至で、内戦の混迷に拍車が掛かりそうだ。

 CNNが伝えた米軍当局者の話や、シリア人権監視団(英国)の情報によると、政権側の部隊約500人が7日深夜、ロシア製戦車と迫撃弾で、クルド人主体の「シリア民主軍(SDF)」の陣地を攻撃。米軍など有志連合は空爆で反撃し、政権側陣地にミサイルを撃ち込んだ。米軍側に負傷者はなかった。(共同)