Thursday, February 15, 2018 11:51 AM

南アのズマ大統領辞任 汚職疑惑や不景気で批判

 南アフリカのズマ大統領(75)が、14日のテレビ演説で辞任を表明した。任期は来年までだったが、汚職疑惑や不景気で国民の批判が噴出。与党アフリカ民族会議(ANC)が下院で15日に不信任決議案を可決させる方針を決め、退陣が避けられない情勢だった。ANC議長(党首)のラマポーザ副大統領が15日、下院で新大統領に選出された。

 隣国ジンバブエでも昨年11月、40年近く実権を握ったムガベ大統領が辞任。政治の腐敗が深刻なアフリカで、世論を背景に有力首脳が事実上追放される事態が相次ぎ、他の国々にも影響を及ぼす可能性がありそうだ。

 ズマ氏は演説に先立つ14日の国営放送のインタビューでも即時辞任を拒否していたが、議会によって解任されるのを前に自発的に退いた。ズマ氏は演説で「ANCが分裂するようなことがあってはならない」と述べ、党内の混乱を沈静化するため辞任要求を受け入れたとの認識を示した。(共同)