Thursday, February 15, 2018 11:51 AM

日銀正副総裁案きょう提示 政府、黒田氏再任の方針

 衆参両院の議院運営委員会は15日、政府から国会同意人事案の提示を受ける議運委理事会を16日午前に開催すると決めた。複数の与党関係者によると、日銀の総裁と副総裁2人の人事案が含まれる。政府は、今年4月に5年の任期を終える黒田東彦総裁を再任する方針を固めており、副総裁人事が焦点となっている。

 黒田氏は財務官やアジア開発銀行(ADB)総裁を経て、2013年3月に日銀総裁に就任。再任されれば、半世紀ぶりの在任5年超となる。安倍晋三首相は経済政策「アベノミクス」のけん引役の大規模緩和を導入した実績を高く評価した。黒田氏続投で国内外に経済政策の継続を訴える。

 一方、当初2年程度で実現するはずだった物価上昇率2%の目標は実現していない。黒田氏は長期金利を0%程度に抑える現行の緩和策を粘り強く続けて達成する考えだが、低金利環境による民間銀行の収益圧迫など緩和策の副作用も膨らんでいる。大規模緩和を終わらせる出口戦略が今後の大きな課題となる。(共同)