Friday, February 16, 2018 11:22 AM

新元号公表、今年後半以降 政府内浮上、来年も選択肢

 2019年5月1日の新天皇即位に伴う新元号の公表時期を巡り、政府内で今年後半以降とする案が浮上していることが分かった。早期公表で新天皇への注目が集まれば、天皇陛下との「二重権威」が生じかねないとの懸念が背景にある。当初は今年半ばに公表する方向だったが、5月1日の改元までの期間を極力短縮する方が望ましいとの声が強まっている。来年の公表も選択肢になるとみられる。政府筋が16日、明らかにした。

 政府は、新元号の公表時期について、改元に伴う国民生活の影響を最小限にする観点から決定するとの立場。現在、改元が各府省庁のシステムにどのような影響が想定されるか調べている。「二重権威」の指摘などを踏まえて、慎重に判断する方針だ。

 新元号を巡っては、政府内では「あまり早期に公表すると、新元号への賛否の議論が起きてしまう」(官邸筋)との意見がある。自民党内の保守系議員からは、皇位継承時に元号を改める「一世一元」を踏まえ、「新元号の公表が早いと一つの時代に元号が二つあるような印象を与えかねない。違和感がある」などの異論が出ていた。(共同)