Tuesday, February 20, 2018 11:23 AM

入場券売れても目立つ空席 不正転売も後絶たず

 平昌冬季五輪で、入場券を持つ人が来場せずに空席が出たり、高値で不正転売されたりするケースが問題化している。当初不振だったチケットの売り上げはここにきて伸び、大会組織委員会は19日時点で販売目標の106万8千枚のうち約97%が売れたと発表した。だがそれが集客に結びつかない会場もあり、対応を迫られている。

 羽生結弦(ANA)が「金」、宇野昌磨(トヨタ自動車)が「銀」のダブル表彰台に輝いた17日のフィギュアスケート男子フリーは、多くの日本のファンが買い求め「プラチナチケット」とも言われていた種目。だが会場の江陵アイスアリーナは観客の入りが8割程度だった。スキーの花形のアルペンでも、欧州の主要大会に比べれば格段に小規模な6千席程度の観客席しか設けていないにもかかわらず、不入りが目立っている。

 組織委はフィギュアについては「(スポンサーなど)団体購入した入場券で、来られない人がいたようだ」と釈明。アルペンは「強風による競技日程の変更が影響した」とやむを得ない面があったとしている。ただ、空席は会場の雰囲気に影響するだけに手をこまねいているわけにもいかず、無料でボランティアらを座らせるといった苦肉の策を講じているという。(共同)