Wednesday, February 28, 2018 11:00 AM

自衛隊明記へ条文案議論 自民、改憲4類型を提示

 自民党の憲法改正推進本部(細田博之本部長)は28日、全体会合を党本部で開き、憲法に自衛隊の存在を明記する改正条文案について議論した。細田氏は党所属の国会議員から募った条文案を四つに類型化して提示。戦力不保持などを定めた9条2項を維持する安倍晋三首相(党総裁)案や、2項を削除する案などをそれぞれ推す意見が出て溝は埋まらなかった。教育の充実に向けた26条改正の文言を一部修正した案も示し、了承された。

 細田氏は全体会合で、この日の議論を踏まえて推進本部として複数の条文案をまとめ、再来週に議論する意向を表明した。「9条2項の維持と削除両案を並べるような形で比較検討したい」と述べた。来週は大災害などに備えて憲法に新設する緊急事態条項の条文案を示す方針も明らかにした。推進本部は3月25日の党大会までに改憲案策定を目指す。

 推進本部には、憲法への自衛隊明記を巡って最終的に百十数件の条文案が寄せられた。9条2項の維持と削除両案のほか、内閣に関する66条や73条の改正案、新たな章を設ける案の四つに分類した。2項維持案にも自衛隊だけでなく、自衛権を明記するなどの考え方もある。(共同)