Thursday, March 01, 2018 11:30 AM

凍土壁単独の効果は限定的 福島第1原発の汚染水対策

 東京電力は1日、福島第1原発の建屋周辺の地盤を凍らせる汚染水対策「凍土遮水壁」の汚染水低減効果は、1日当たり約95トンとの試算を発表した。複数の対策を組み合わせた現状で、凍土壁だけが無い場合の汚染水発生量約189トンを半減できるとしたが、単独では効果が限定的であることが示された。

 東電は凍土壁のほかに、建屋に流れ込む前に地下水をくみ上げる井戸「サブドレン」や、地面に雨水が浸透するのを防ぐ舗装など重層的な対策を実施している。

 実績では、複数の対策を合わせた場合の低減量について、凍土壁稼働前の2015年冬に1日当たり平均約490トンだった汚染水が、稼働後の17年冬は同約110トンに減ったとしている。(共同)